Deployment

ワークロイドの導入手順・費用・補助金

Workroid(働くロボット)を入れるときの順番、見積もりの組み立て、公開料金の実例、使える補助金を実務の順に並べました。採択の保証はなく、金額は確認日と税の扱いを添えています。

金額は公開ページの実例 対象カテゴリを公式資料で確認 採択は保証しません
まず結論

費用は機体の料金だけでは決まらない。補助金は最後でなく発注の前に確かめる

導入は、作業を1つに絞る、できるか確かめる、操作する人を決める、借りるか買うかを選ぶ、見積もりをそろえる、補助金の順番を確かめる、短く試す、の7手順です。公開料金の例では、四足ロボットの1泊2日は機体が税別1万円でも、初日のエンジニア帯同で税別10万円が加わります[1]。専用の補助金は確認できず、省力化投資補助金では製品の種類で判断します。交付決定前の購入は対象外で、採択の保証もありません[3]。

02 / Steps

導入の7手順

機種選びは4番目より後です。

1

任せる作業を1つに絞る

頻度、所要時間、失敗したときの影響を書き出し、PoCの合格基準まで先に数字で決めます。

2

できる作業かを確かめる

能力表で実現度を見て、床・通信・電源・天候など現場の条件と照らします。

3

誰が動かすかを決める

自社の担当者か、操作者の派遣か。保守と事故の連絡先も同時に決めます。

4

借りる・買う・リースを選ぶ

頻度と期間で選びます。試す段階と本番で、形を変えても構いません。

5

同じ項目で見積もりをそろえる

機体、人、運搬、保険、延長、税の扱いを並べて比べます。

6

補助金の順番を確かめる

発注より先に制度を確認します。交付決定前の購入は対象になりません。

7

短く試してから本番に入れる

合格基準で判定し、本番後も削減できた時間を測り続けます。

関東経済産業局の資料は、導入の基本フローを事前検討・調査、要件確認、要件定義・仕様検討、機器・システム提案、導入、運用・改善・保守の順に示し、「中堅・中小企業が独力でロボットを導入することは困難」と書いています[2]。上の手順はその前半を、発注側がやることに言い換えたものです。各段階の成果物は導入ガイド、試し方はPoCの進め方に詳しく書きました。

手順3で「操作者ごと頼む」を選ぶなら、見積もりの宛先も変わります。派遣やレンタルの比較はレンタル・派遣の記事、月々の支払いに分けたい場合はリースの記事をご覧ください。

03 / Cost structure

費用の組み立て

「総額」は9つの費目の足し算です。誰の負担かまで見ます。

費目借りるとき買うとき見積もりで聞くこと
機体期間の料金に含む本体価格グレード名、二次開発の可否
操作・立ち会い帯同が必須の場合あり社内で育てるか都度委託時間制か日額か、延長の単価
運搬往復で発生納品時に発生往復か片道か、返送の梱包は誰か
設置・教育プランにより別別のことが多い交通費と宿泊費の扱い
周辺機器オプションの場合あり別売りの場合あり充電設備、LiDAR、ハンド
通信・電源現場側の準備現場側の準備届かない場所の回線をどうするか
現場の整備期間中の仮対応段差解消や動線の工事工事が要る条件を書面で
補償・保険料金込みの例もある自社で手配対象と自己負担額(保険の確認項目)
修理・保守期間中の扱いを確認自社の負担部品の供給、預け先、修理・保守

社内で比べるときの式はこの形です。

  • 1回の実効費用 = 機体の料金 + 操作の人件費 + 往復の運搬 + 設置 + 延長の見込み
  • 1稼働日あたり = 1回の実効費用 ÷ その回で実際に働いた日数
  • 買う場合の年額 = 本体と周辺機器 + 育成 + 保管と充電設備 + 保守と保険の見込み

ポイントは2行目で「借りた日数」でなく「働いた日数」で割ることです。搬入と設営に1日かかる現場では、1泊2日のプランは実質1稼働日になることがあります。逆転の線の考え方は費用相場で詳しく計算しています。

04 / Prices

公開料金の例

金額を公開している事業者が少なく、業界の相場とは言えないため、確認できた実例として載せます。機種別の料金はレンタルの記事にまとめました。

帯同を足すと総額はどう変わるか

ClearAIの料金ページ(2026年11月2日確認)の金額から当サイトが計算。初日のエンジニア帯同は必須とされ、時間制は1時間10,000円、または1日100,000円(税別)[1]。送料と交通費の有無は含みません。
組み合わせ(1泊2日)機体帯同合計(税別)機体の比率
Go2+帯同3時間10,000円30,000円40,000円25%
Go2+帯同1日10,000円100,000円110,000円約9%
G1+帯同3時間50,000円30,000円80,000円約63%
G1+帯同1日50,000円100,000円150,000円約33%

同じ1泊2日でも、合計は4万円から15万円まで動きます。機体の料金だけを並べた比較では判断できないことが、この表で分かります。

買う場合の公開価格の例

RobotShop日本語サイトの掲載価格(2026年11月2日確認)[4]。税の表記なし。在庫の状態は変わるため掲載先で確かめてください。
機種掲載価格
Unitree Go2 AIR429,550円
Unitree Go2 PRO681,250円
Unitree G13,268,100円

販売店やグレードで額は変わります。販売店ごとの比較や中古の話は価格・購入の記事へ分けました。

金額を確認できなかったもの

  • TechShare Workroid Service:公式に金額の記載がなく、公表なしで見積もりの扱いです[5]。発表では2026年10月からレンタルを中心に順次開始予定、リースは2027年以降の開始予定とされています
  • テムザックのSPD1と雷鳥シリーズ:公開情報で価格を確認できていません
  • 搬送AMRや配膳ロボット:構成と台数で変わるため、確かな公式の額を確認できず、ここには載せていません。機種ごとに見積もりを取ってください
05 / Subsidy

補助金

言葉でなく、製品の種類と買い方で判断します。

カタログに「その種類」があるかを先に見る

中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型は、登録された製品カテゴリの中から選ぶ制度です。製品カテゴリ資料(令和8年10月8日版)を当サイトで確かめた結果は次のとおりです[6]。

資料の製品カテゴリ一覧にある製品登録数(令和8年10月8日時点)を転記。登録は随時更新されるため、最新は公式の製品カタログで確認してください。
カテゴリ(資料の表記)製品登録数働くロボットとの関係
無人搬送車(AGV・AMR)43搬送AMRの本命
清掃ロボット12館内の自律走行
配膳ロボット3配膳、館内搬送
写真測量用ドローン/LiDAR測量用ドローン1測量
設備点検用小型ドローン0カテゴリはあるが登録は0件
物流用ドローン0カテゴリはあるが登録は0件
自律走行ロボット式電動芝生管理機0カテゴリはあるが登録は0件

同じ資料を語で検索した限り、「ワークロイド」「ヒューマノイド」「四足歩行」の名前が付いたカテゴリは見当たりませんでした。警備の巡回ロボットというカテゴリも確認できていません。カタログにない機体は一般型という別の枠の話になり、難度も審査も別物です。

補助率と上限

公式ポータルで2026年11月2日に確認[3][7]。カタログ注文型は2026年3月19日以降の額。括弧内は賃上げの要件を満たす場合の上限。
従業員数カタログ注文型(補助率1/2以下)従業員数一般型
5名以下200万円(300万円)5人以下750万円(1,000万円)
6〜20名500万円(750万円)6〜20人1,500万円(2,000万円)
21名以上1,000万円(1,500万円)21〜50人3,000万円(4,000万円)
――51〜100人5,000万円(6,500万円)
――101人以上8,000万円(1億円)

一般型の補助率は中小企業が1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者が2/3です[7]。カタログ注文型の要件の中心は補助事業終了後3年間、労働生産性を年平均3.0%以上高める計画で、一般型の基本要件は年平均4.0%以上など、より重くなっています。

補助額の計算例

カタログ注文型の補助率1/2、賃上げ上限なしとして機械的に計算。税別。採択や補助額を保証するものではありません。消費税と対象外の経費は別に負担します。
前提補助対象経費補助額残る負担
従業員3名350万円175万円175万円
従業員10名800万円400万円400万円
従業員30名(上限に到達)2,500万円1,000万円1,500万円

借りる、買う、リース、中古での違い

  • 購入:カタログ注文型の対象経費は製品本体の購入経費と導入経費です[3]
  • レンタル:公式の対象経費の説明に出てきません。当サイトでは対象外になることが多いものとして扱います(補助金で導入)
  • ファイナンス・リース:2024年12月12日から対象。リース会社との共同申請の扱いは公募要領で確認します[8]
  • 中古:対象外です[3]。移動交通費や宿泊費、委託・外注費、申請の代行費も対象外です

いつ申請できるか

カタログ注文型は随時公募の表示です[9]。一般型は第8回が2026年10月16日に締め切られ、第9回は11月上旬に公募開始、12月上旬に受付開始、12月下旬に締切の予定と案内されています(2026年11月2日確認・変更の可能性あり)[10]。新製品や新事業の設備投資なら新事業進出・ものづくり商業サービス補助金も候補ですが、第1回の締切はすでに過ぎているため、次の公募は公式で確かめてください[11]。周辺ソフトに使う制度としてはデジタル化・AI導入補助金があります[12]。

06 / Pitfalls

失敗しやすい点

どれも導入の順番で防げます。

1. 言葉で機種を決める

「ワークロイドを入れる」は計画になりません。「夜の設備巡回の往復1時間を減らす」のように作業と数字に直すと、合う形も合格基準も決まります。

2. 機体の料金だけで予算を取る

前の表のとおり、帯同の条件で合計は大きく動きます。運搬、設置、通信を積まないまま決裁を取ると、現場に届いてから追加の稟議が要ります。

3. 試す前に発注してから補助金を探す

交付決定前の購入は対象になりません[3]。補助金を使うつもりなら、発注書より先に販売事業者と共同申請の段取りを決めます。カタログ注文型は販売事業者との共同申請で、GビズIDプライムの取得にも時間がかかる場合があります[13]。

4. 補助金が入る前提で資金繰りを組む

支払いが先、補助金の交付が後です。公式の流れでは実績報告と額の確定を経て交付され、交付後も3年間の効果報告と実地検査が続きます[13]。

5. 事故の備えと連絡先を決めないまま動かす

借りた機体が壊れたとき、人に当たったとき、誰が誰に連絡するかを先に書面にします。確かめる項目は保険の種類と確認項目に分けました。ほかの型は失敗パターンにあります。

導入後の判定まで決めてから始めてください。たとえば「削減できた作業時間」「人の介入が必要になった回数」「止まった時間」を試用の初日から記録し、本番に進むか、やめるかを数字で決めます。やめる判断ができる計画のほうが、結果として費用を守れます。

07 / FAQ

よくある質問

ワークロイドの導入費用の相場はいくらですか?

一本の相場は言えません。公開料金の例では、G1の1泊2日が税別5万円、初日のエンジニア帯同が1日税別10万円で、送料は別見積もりです(2026年11月2日確認)。形と台数、誰が動かすかで桁が変わるため、同じ項目で見積もりをそろえてください。

ワークロイド専用の補助金はありますか?

確認できた範囲ではありません。省力化投資補助金の製品カテゴリ資料(令和8年10月8日版)にこの言葉はなく、清掃ロボットや無人搬送車など製品の種類で判断します。

ヒューマノイドや四足歩行ロボットはカタログ注文型の対象ですか?

同じ資料の中で、ヒューマノイドや四足歩行の名前の付いたカテゴリは見当たりませんでした。一般型で申請できるかは事業計画と審査の問題になるため、公募要領と事務局で確かめてください。

補助金はレンタルにも使えますか?

カタログ注文型の対象経費は製品本体の購入経費と導入経費で、レンタルは書かれていません。当サイトでは対象外になることが多いものとして案内しています。ファイナンス・リースは2024年12月12日から対象です。

申請すれば補助金は必ずもらえますか?

保証はありません。公式の申請の流れにも、受け取れる額が交付決定額の全額になるとは限らないとあります。補助金なしでも成り立つ計画にしてください。

導入にはどのくらいの期間がかかりますか?

一律には言えません。例として、公開されているダンス派遣の案内では事前打ち合わせは3か月前から、カスタムの開発は1か月程度とされています。カタログ注文型の事業実施は交付決定日から原則12か月以内です。

「ワークロイド」「Workroid」は商標登録されている語です(登録第6415933号・第6415936号)。ここでは説明のために用いており、本サイトを運営するASI株式会社は、商標権者およびワークロイド・ユーザーズ協会と関わりがありません。言葉の意味はワークロイドとはで整理しています。

出典

  1. ClearAI「ロボットレンタル」料金(公開料金の例)https://clearai.jp/robot-rental
  2. 関東経済産業局「ロボット導入施策パッケージ」https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/iot_robot/robot/data/robot_package.pdf
  3. 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)制度概要https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/about/
  4. RobotShop 日本語サイト Unitree 掲載価格(公開価格の例)https://jp.robotshop.com/collections/unitree-robotics
  5. TechShare「TechShare Workroid Service株式会社 設立」(2026年8月5日)https://techshare.co.jp/workroidservice-release/
  6. 中小企業省力化投資補助事業「製品カテゴリ」(令和8年10月8日版)https://shoryokuka.smrj.go.jp/assets/pdf/product_catalog.pdf/製品カタログ
  7. 中小企業省力化投資補助金(一般型)制度概要https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/about/
  8. カタログ注文型 制度更新履歴https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/about/update/
  9. カタログ注文型 公式トップhttps://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/
  10. 一般型 公式トップ(お知らせ)https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/
  11. 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募スケジュールhttps://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/schedule
  12. デジタル化・AI導入補助金 制度概要https://it-shien.smrj.go.jp/about/
  13. カタログ注文型 申請の流れhttps://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/flow/
Concierge

見積もりの項目から、一緒に確認

任せたい作業と現場の条件をうかがい、どの形が合いそうか、どの費目が要りそうかを整理します。補助金の採択は保証できません。相談は無料です。

ロボットの見積もりを相談する

監修:齊木祐介ASI株式会社 代表取締役

AI・ロボティクスの導入支援、補助金・助成金の活用支援、専門メディアの運営など複数事業を統括。四足・ヒューマノイド・ドローンの供給元との実取引と実見積にもとづき、本サイトの実現度(◎○△×)・費用・手配可否を監修しています。(運営:ASI株式会社/運営者情報)